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書籍~魍魎の匣、あるいは百鬼夜行の事~

日常、書籍、音楽にMHF。当書架では様々な雑事を扱っております。どうぞ、ごゆっくり閲覧下さい。
2010/04/21(水)13:33
~ブログ開設から67日 更新74回~


予報では今週天気が崩れるような事を聞いた気がするのですが、いい天気が続いて助かります。
昨日の夜に少々降られたみたいですが、今日はすごくいい天気。
・・・若干風が強いのは、気のせいでもないけれど(汗
こんにちは、朔です。


MHFアプデを控えてちょっと緊張してますが、とりあえず学校は行かなくちゃいけないので大学です。
割と講義の間が空く事が多いので、昔読んだ本を読み返したりしてみました(懐
京極夏彦さんの作品で『魍魎の匣』という書籍です。
アニメ化や実写映画化もされているので、京極さんの作品では知名度の高い方かな、と思います。

この作品に限らず、京極さんの書籍は人物相関や事象の把握が難しいので(筆者が下手という意味ではなく、単純に扱う内容が難しく、伏線が秀逸なため)実は読み直すのが3度目だったり(笑←
2~3度読んでようやく理解できるところとか、「ここはこれの布石なのか」とか気付くところもたくさんあって、何度読んでも飽きない作品です。


とりあえず、感想。
・魍魎ともうりょうの区別(それぞれの位置付けと、作中の人物・事象との符号)
→京極さんの『百鬼夜行シリーズ』の核とも言うべき、妖怪と事件を照らし合わせる手法、非常に斬新だと思います。
『百鬼夜行シリーズ』では、事件の特性や経緯から、それに相応しい妖怪のイメージを事件自体に当てはめ、作中の人物から「憑き物を落とす」という形でアプローチされます。
 それほど多くの書籍に目を通したわけではありませんが、この書き方は京極さんにしかできないのではないかと。

・登場人物像
→各人の性格や価値観等をしっかりと設定してある反面、必要になるまでは表に出さない隠れた繋がりや親交の有無、過去の出来事など、納得のいく出し方をして尚且つ矛盾を生じさせない構成の仕方、非常に巧いです。

・書き方
→語り口は淡々としていて、傍観する第3者のような視点で語る。
その分登場人物達に語らせる言葉には非常に力があり(特に京極堂などは)一文一語から盛り上がる。

・作品同士の繋がり
→京極さんの作品同士で最も騙されるところであり、同時に意外性、想定の外からの奇襲に面白みを感じるところでもあります。
作品の特徴として、場面の切り替えや人物の入れ替わりがとても多いですが、名前を出した人物はほぼ確実に作中、あるいは他の『百鬼夜行』作品に何らかの形で関わってきます。
『魍魎の匣』には財閥の主である柴田や弁護士の益岡などが登場しますが、後の『絡新婦の理』や『塗仏の宴』にも関わってきたり、という具合に。


総括。
まず京極さんの知識量や作品の想像・構成力が半端ではないです。
作中では妖怪について語られる事が数多くありますが、これは作者が妖怪に関わる知識を自分のものにしていなければ、到底扱える内容でも量でもありません。
そして、それらの知識を事件のイメージとすり合わせる想像力。
最後に、それらを最も効果的に見せる(と同時に魅せる)構成力。
どこを取っても抜きん出ているように感じました。

それから、今までの所謂「推理もの」とは明らかに違う作品です。
単純なミステリではなく、かといって伝奇的でもなく。
強いて言うなら全く新しいジャンルの作品ではないか、と。


とりあえず、ここまで内容に付いてはあまり触れないように書いてきました。
というのは、私がこの作品について説明しうる筆力を持っていないということも勿論ありますが、それ以上に私のこの作品に対する理解・解釈を、先入観として与えたくなかったという事が大きいです。

長くなってしまうのでこのくらいにしようと思いますが、こんな拙い説明で少しでも興味を持たれた方がいらっしゃれば、是非とも購読する事をオススメします。
因みに『魍魎の匣』は『百鬼夜行シリーズ』の2作目なので、手をつける祭には1作目の『姑獲鳥の夏』からが宜しいかと思います。


なんだか久々に、随分と真面目な事を書いた気がします(笑←
MHFについては時間があれば今日、遅くなりそうな場合は明日以降に分割して掲載したいと思います。
ではではこの辺で。
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