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書籍~十角館の殺人~

日常、書籍、音楽にMHF。当書架では様々な雑事を扱っております。どうぞ、ごゆっくり閲覧下さい。
2011/11/22(火)09:35
~ブログ開設から647日 更新407回~

目に見えて寒くなってきた今日この頃。
絶賛風邪引き中の人間が言うのもなんですが。
皆さん風邪などひいていませんでしょうか?←
こんにちは、朔です。



十角館の殺人

というわけで、いつだったかに予告していた、綾辻行人さんの『十角館の殺人』レビューでございます。
作者は綾辻行人さん。知名度は高いのではないでしょうか。
最近では『another』が刊行されており、表紙も相まって若干気になっていたりします。
いわゆる本格派のミステリ作家さんですね。

ではでは中身に入っていきましょう。
舞台はちょっとした無人島。
ミステリ研究部に所属する大学生の7人は、合宿兼執筆活動を目的に島に降り立ちます。
無人島自体も過去に連続殺人が起きており、それと符合するように殺人が起こり・・・というお話。
また、島と本土の2つの視点から物語が展開し、それが一種の叙述トリックの端を成していたりいなかったり(フフフ←

この島、対岸は見えているものの、冬の海を隔てて孤立しており、外部との連絡手段は一切なしというものです。
もう初っ端からミステリマニアが食付きそうな設定ですね(笑
典型的な「嵐の山荘」「吹雪のロッジ」なんてな様相を呈しております。
時代遅れとか使い古された感は否めませんが、それでも閉ざされた環境に心が弾むのはミステリ好きのお約束(笑

キャラクターも個性が強く、7人いながら1人1人が際立っております。
オルツィ、カー、ルルゥ、アガサ、ポウ、エラリィ、ヴァンと、いずれも著名なミステリ作家の名を冠すのは研究会の伝統とか。
この辺のあだ名も一応トリックの括りになるのかな。
「ヴァン・ダインです」は普通に鳥肌が立ちましたとも、はい。

トリック自体は物理というより叙述。
例えるなら『氷の弾丸』じゃなくて『アクロイド殺し』。
伝わるかどうかは置いといて(え←

過去、島で起きた連続殺人と死者からの手紙、それに安楽椅子探偵とミスリード要素が満載でございます。
この辺は読者だけでなく登場人物に対する心理トリックの役割も持っていたのですが、詳しくは本編をご覧下さい。
犯行にリスキーな部分がありますが(1週間の天候、体力)、それは目を瞑れるレベルでしょう。
最後の小瓶は、やっぱり『そして誰もいなくなった』に対するオマージュだったのかな。
全体通してしっかり纏まっております。

少しばかり文句をつけるとしたら動機の部分。
犯人の動機は、飲み会で急性アルコール中毒を起こして亡くなった恋人の復讐です。
ですが、犯人はこの場に居合わせたわけではなく、後になってその場の状況を知ったという次第。
他の部員もいた中で、幹部7人を狙い撃ちしたわけがあったのか、というとちょっぴり疑問。
トリックを完成させる上で全滅でないと拙い理由があったとはいえ。
そこだけが消化不良だったかな。



と、そんなカンジで『十角館の殺人』レビューでした。
ミステリ好きなら読んでいくうちに顔が綻ぶ要素がちらほら(笑
というわけで、読んで損はない、というより読んで頂きたい作品でした。
ではでは、この辺で。
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